「何時」はすらすら読めるようになったのに、「何時半」に入ったとたんにまちがいが増えた。時計の学習では、よくある流れです。とくに多いのが、4時半を「5時半」と読むまちがいです。
子どもなりに筋の通った読み方をした結果で、不注意とは限りません。
なぜ「4時半」を「5時半」と読むのか
「何時」の練習では、短い針はいつも数字の上にぴったり重なっていました。指している数字を読めば正解だったわけです。
ところが4時半になると、短い針は4と5のちょうどまんなかに来ます。どちらの数字を読めばよいのか、手がかりがありません。そこで子どもは、目に入りやすいほう、針の先が向かっているほうの数字を選びがちです。それが5です。
さらに、本物の時計の短い針は太く、先が次の数字のほうへ伸びて見えます。教科書の絵よりも、実物のほうがまちがえやすいこともあります。
短い針は「通りすぎた数字」を読む
短い針が数字と数字のあいだにあるときは、通りすぎたほうの数字を読む。
言葉だけでは伝わりにくいので、時計の針を実際に動かして見せます。4時ちょうどから長い針をゆっくり回すと、短い針は4を出発して、少しずつ5に近づいていきます。
- 4時ちょうど:短い針は4の上
- 4時半:4と5のまんなか
- 4時50分ごろ:ほとんど5の近く
- 5時ちょうど:長い針がひと回りして、やっと5の上
「5に着くまでは、まだ4時の仲間だよ」と伝えると、子どもにも分かりやすくなります。電車にたとえて、「4の駅を出て、5の駅に向かっているところ。まだ5には着いていない」と話すのもよい方法です。
「半」は長い針が6のとき
短い針の読み方とあわせて、「半」と言うときの長い針の位置も確かめておきます。長い針が12なら「ちょうど」、6なら「半」。長い針の位置を先に見て、「半の時計だ」と分かってから短い針を読む、という手順にすると、読みまちがいが減ります。
短い針と長い針のどちらを先に見るかは、子どもによって合うほうがちがいます。「短い針から読む」と教わっている場合は、短い針を見てから「長い針は6だから半」と確かめる形でもかまいません。
「30分」と「半」は同じこと
「何時半」に慣れてきたら、「4時半」と「4時30分」が同じ時刻であることにも触れておきます。1年生の後半に「何時何分」を習うとき、ここがつながっていないと、「半」と「30分」を別のものだと思ったままになることがあります。
伝え方の例です。
- 長い針がひと回りすると、次の「時」になる
- 6はちょうど半分まで来たところ
- だから「半」。分で言うと30分
60分や「半分」の意味がまだ分からなくても大丈夫です。「半は、30分とも言うんだよ」と一度伝えておくだけでも、あとで「何時何分」を学ぶときの足がかりになります。
家での練習
練習では、子どもに針を自分で動かしてもらいます。紙で作った時計でも、針が動くおもちゃの時計でもかまいません。
- 大人が「3時にして」と言い、子どもが針を合わせる
- 次に「3時半にして」と言う。長い針を6まで回すと、短い針も少し動くことを一緒に確かめる
- 慣れてきたら、子どもが針を動かし、大人が読む役になる。ときどきわざと「4時半」を「5時半」と読んで、子どもに直してもらう
3つめの「大人がまちがえて、子どもが直す」は、子どもが自分の言葉できまりを説明する機会になります。説明できれば、そのきまりはかなり身についています。
紙の時計のように2本の針が別々に動く時計では、3時半なのに短い針を3の上にぴったり置いてしまうことがあります。そのときは「本物の時計だと、短い針はどこにあるかな」と聞いて、まんなかまでずらしてもらってください。
「なんじはん」の練習には、無料ゲーム「とけいの ほしあつめ」の「なんじはん」コースが使えます。短い針は、本物の時計と同じく数字のあいだに描いています。
文:こたえや編集部
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