時計の読み方を学校で習い始めるのは、小学1年生の算数です。ただ、1年生で終わりではなく、2年生、3年生と形を変えながら続いていきます。ここでは、文部科学省の学習指導要領と、その解説に書かれている内容をもとに、学年ごとの流れを整理します。
全体の流れ
| 学年 | 学習指導要領での項目 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 1年生 | 時刻の読み方 | 日常生活の中で時刻を読む |
| 2年生 | 時間の単位 | 日・時・分の関係(1日=24時間、1時間=60分)、午前・午後、時刻と時間の区別 |
| 3年生 | 時刻と時間 | 秒(1分=60秒)、日常生活に必要な時刻や時間を求める |
1年生:時計を読む
1年生の学習指導要領には「日常生活の中で時刻を読むこと」とあります。解説では、短い針と長い針の位置をもとに、それぞれの針が示す数と時刻を表す数の対応を理解し、時計を見たり動かしたりしながら時刻を読めるようにする、と説明されています。
多くの教科書では、1年生の前半に「なんじ」「なんじはん」を学び、後半に「なんじなんぷん」へ進みます。後半に回るのは、1分きざみで読むには60までの数が分かっている必要があるからだと考えられます。ただし、単元の時期や分け方は教科書によってちがうので、お子さんの教科書の目次で確かめてください。
解説には、短い針が数字と数字のあいだにあるとき、「8時は過ぎたけれど、まだ9時にはなっていない」と生活と結びつけて捉えることが大切だ、という例も挙がっています。家で教えるときにも、そのまま使える考え方です。
2年生:時刻と時間、1時間=60分
2年生では「日、時、分について知り、それらの関係を理解すること」を学びます。解説に書かれている内容を家庭向けに言いかえると、次のようになります。
- 時刻と時間を区別する:解説は、時間を「時刻のある点からある点までの間隔の大きさを表す量」と説明しています。
- 1時間=60分:長い針がひと回りするあいだに短い針がどれだけ動くかを見て、関係をつかみます。
- 1日=24時間:短い針が1日に2回まわることから考えます。
- 午前・午後・正午:「昼前」「昼すぎ」などの経験をもとに、午前と午後がそれぞれ12時間あることを知ります。
教科書では「時こくと時間」という単元名で扱われることが多く、「○分後の時刻」のような問題が出てくることもあります。時刻と時間のちがいについては「「時刻」と「時間」のちがい」で取り上げています。
3年生:秒と、時刻や時間を求める
3年生では「秒について知ること」と「日常生活に必要な時刻や時間を求めること」を学びます。家から学校まで歩いてかかる時間のように、生活の中で必要になる場面が例に挙がっています。
解説では、長い針が1周をこえたり、ちょうどの時刻(9時、10時など)をまたいだりする時刻や時間を求めるときは、時計の模型の針を動かしたり、数直線を見たりして考えさせることが大切だとしています。「9時40分の30分後」のような、時をまたぐ計算が本格的に出てくるのはこのあたりです。
入学前にやっておくとよいこと
入学前に時計を読めるようにしておく必要はありません。それよりも、次のような下地があると、1年生の学習に入りやすくなります。
- 1から12までの数字が読める
- 家にアナログ時計があり、ふだんから目に入る
- 「長い針が12になったら出かけるよ」のような言い方に慣れている
針の名前と「12になったら」という感覚があるだけでも、授業の内容に入りやすくなります。
教科書によるちがい
学習指導要領は「何を学ぶか」を決めていますが、どの時期にどんな順番で扱うかは、教科書や学校によって少しずつちがいます。分の読み方(「じっぷん」と「じゅっぷん」など)も、教科書によって表記が異なることがあります。家で練習するときは、学校の教科書やプリントに合わせておくと、子どもが混乱しにくくなります。
1年生の最初の段階「なんじ」から練習するなら、無料ゲーム「とけいの ほしあつめ」をお使いください。「なんじ」から「なんぷん まえ」まで、6つのコースがあります。
出典
- 文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)」第2章 第3節 算数
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/1384661.htm - 文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編」第1学年〜第3学年 C測定(2)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/1387014.htm
文:こたえや編集部
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