時計の読み方は、プリントやドリルで練習することもできますが、家では、毎日の生活の中でも練習できます。学習指導要領でも、1年生のうちから時刻と日常生活を結びつけることが大切だとされています。
ここでは、特別な準備をしなくても、生活の中で自然に時計を読む機会を作る方法を紹介します。
時計を読む5つの場面
1日のうち、決まった時刻に決まったことをする場面は、1日に何度もあります。そのうちのいくつかを「時計を見る時間」にしてしまいます。
1. 朝の支度
「7時半になったら歯みがき」「長い針が9まで来たら家を出る」のように、支度の区切りを時刻で決めます。忙しい朝なので、子どもに読ませるのは1回だけにします。
2. おやつ
「3時になったらおやつにしよう」。時計を見て自分で「3時になった!」と気づけたら、子どもにとってはちょっとしたごほうびになります。短い針が3に来るのを待つ経験は、「何時」の読み方を確かめるのにぴったりです。
3. テレビや動画
番組の始まりや終わりの時刻を一緒に確かめます。「この番組は何時何分に終わるかな?」と聞いて、終わったら時計を見る。終わりの時刻を自分で読めると、「もうちょっと」の交渉も少しずつ減っていきます。
4. お風呂
「お風呂がわいたのは何時何分?」と聞いてみます。お湯がわいたことを知らせる音が鳴ったときなど、きっかけがはっきりしている場面は時刻を読むのに向いています。
5. 寝る時刻
寝る前に時計を見て「いま何時?」と聞き、「8時半だね。おやすみ」と返します。1日の終わりに1回、時計を読むことを習慣にしやすくなります。
5つ全部をやる必要はありません。家庭の生活に合う場面を1つか2つ選んで、毎日続けるほうが身につきます。
アナログ時計を目の高さに
生活の中で練習するには、まずアナログ時計が子どもの目に入る場所にあることが前提です。
- リビングや食卓など、子どもが長くいる場所から見える
- 高すぎない位置にある(大人の目の高さだと、子どもには見上げる角度になります)
- 数字がはっきりしていて、短い針と長い針の長さのちがいが分かりやすい
家にデジタル表示の時計しかない場合は、子どもがよく通る場所に1つアナログ時計を置くだけでも、目にふれる回数が増えます。
「あと何分?」の聞き方
時刻が読めるようになってきたら、「あと何分?」と聞く練習もできます。2年生で学ぶ、時刻と時間の考え方につながります。
聞き方のコツは、ちょうどの時刻や5分きざみの時刻を目標にすることです。「4時までにおもちゃを片づけようね。いま3時45分だから、あと何分?」のように、長い針が12に向かう場面だと数えやすくなります。
答えが分からないときは、長い針が12まで進む道のりを指でなぞって、5とびで数えてもらいます。「9、10、11、12。5、10、15。15分だ」と、指と声を合わせて数えます。
デジタル表示との付き合い方
スマートフォンや電子レンジ、テレビの画面など、子どもの身のまわりにはデジタル表示の時刻があふれています。デジタル表示は数字を読むだけで時刻が分かるので、それ自体は便利なものです。
ただ、アナログ時計の練習中は、答え合わせにデジタル表示を使うのを少し控えると、針から考える力が育ちやすくなります。「デジタルで見たら4時25分だった」で終わらず、「じゃあ時計の針はどこにある?」と、アナログ時計と見比べる形にするとよいでしょう。くわしくは「デジタル時計しか読めない子に、アナログ時計を教えるには」で取り上げています。
続けるコツ
- 聞く時刻を決めておく:思いついたときに聞くより、「おやつの前」のように場面を固定したほうが、大人も忘れません。
- まちがえても、そのまま正しい時刻を言って終わる:その場で何度も聞き直すと、時計を見るのがいやになりがちです。
- 読めたら行動につなげる:「3時だね、じゃあおやつにしよう」と、読んだ時刻がすぐ生活に役立つと、読む意味が伝わります。
時計の練習は、1日に何十問も解くより、1日1回を長く続けるほうが向いています。
生活の中での練習に加えて、すきま時間に遊べる無料ゲーム「とけいの ほしあつめ」もお使いください。タイトル画面の時計は、端末のいまの時刻を指しています。
出典
- 文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編」第1学年 C測定(2)時刻の読み方
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/1387014.htm
文:こたえや編集部
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